【APRS】PomTracker miniの修理(改造)とAPRSの復活
PomTracker miniを入手してAPRSデビューを果たしたのがもう7年前。
それからしばらくはJR0GFM-12でビーコンを出して走り回っていたのですが、一つ気になっていたのがPomTracker miniで使われているGPSモジュールが異常に発熱するのです。
これは夏の猛暑に耐えられるのか?と思っていたら案の定、3年ほどでダメになり、GPSが受信できなくなってしまいました。
その後すぐ、PomTracker miniを配布されている局にGPSモジュールだけ入手はできないものか?と問い合わせのメールを送るも返答は得られず、仕方なくGPSモジュールのGT-723Fを秋月電子から購入しようとするも製造中止で入手不可。
途方に暮れ、結局そのまま放置して早3年(4年かも?)。
久々にPomTracker miniについて調べたら、なんとPomTracker mini2としてバージョンアップされている。
どうやら入手できなくなったGT-723Fの代わりにその後継のGPSモジュールに変更されてる模様。
再び配布されいる局にメールで問い合わせるも・・・・・返信なし。
なにかあったのでしょうか、ちょっと心配です。
結局それはあきらめ、思い切って今のPomTracker miniのGPSモジュールだけ入れ替えることに。
PomTracker miniではPICマイコンとGPSとの間は4800bpsで通信されてますが、現在入手できるGPSモジュールのほとんどが9600bps仕様です。
バージョンアップしたPomTracker mini2で使用されるようになったGPS GMS7-CR6も9600bpsとなっており、それに伴いPICマイコン側でも9600bpsで通信されるようになったようです。
そうすると、PICマイコン側で9600bpsで通信するようにさせるためにはプログラムの変更が必要になる・・・・・のか?
難しいことはよくわかりませんしPICマイコンのほうはあまりいじりたくありません、いや、そもそもPICマイコンなんていじれない。
となると、4800bpsに対応したGPSモジュールを探すしかない。
というわけで、秋月で見つけたGPSモジュールがデフォルトで9600bpsであるものの、設定変更で4800bpsにできるというもの。
設定変更するためにはUSBシリアル変換モジュールも必要になります。
うまくいくかどうかわかりませんが、とりあえずこれでやってみることにしました。
届いたGPSモジュールがこちら。
バックアップ用のCR2032付きです。
そしてこちらがUSBシリアル変換モジュール。
これが無いとPCに繋いで設定変更が出来ません。
設定はGPSモジュールに付けたピンヘッダにUSBシリアル変換モジュールを繋ぎ、秋月のGPS受信機キットのページからのリンクにあるMiniGPSをWindows PCにインストールして設定します。
Baudrateが9600になっているので4800に変更し、さらにそのままでは送出する情報量が多すぎてエラーになるのでNMEA Output Settingsでrs232 bandwith 1Hzの部分が100%未満になるように設定します。
私は詳しいことはよくわからないのですが、調べつつ上記の設定でOKとなりました。
無事にGPSも受信できているようです。
これでGPSの準備ができました。
せっかくUSBシリアル変換モジュールも手元にあるので、PomTracker miniのPICマイコンの設定も確認します。
しかし、この設定ツールはLinuxでしか動きません
なので、余っているHDDをノートPCのWindows10が入っているSSDと入れ替え、そこにLinuxをインストールしました。
私は昔からSUSEが好きなのでopenSUSEをインストールしました。
インストールしたLinuxにaprstrackerをインストールしますが、日本国内のAPRS Trackerを紹介しているサイトからのリンクがことごとく切れているので、私はこちらのM1GEO局のサイトからAPRS Tracker version 0.12(aprstracker-0.12)をダウンロードさせていただきました。
なお、上記サイトもいつリンク切れになるかわかりません。また、あえてソフトウェアへの直リンクは行いません。
aprstracker-0.12をインストールし、PomTracker mini(PICマイコン)とUSBシリアル変換モジュールを接続したものをPCのUSBに接続しますが、ポートがわからないことには設定ができません。
幸いopenSUSEにはこの秋月のUSBシリアル変換モジュールのドライバ(FTDI USB Serial Device)が含まれているので、接続すれば勝手に認識してくれるはずですが、Windowsみたいにデバイスマネージャーとかで簡単に確認ができませんのでdmesgコマンドを打って確認します。
上記、真ん中より上の方に「FTDI USB Serial Device converter now attached to ttyUSB0」と表示されています。このような出力でしたらポートが「/dev/USBtty0」として使用できることになります。
aprstracker設定ツールを起動させ、/dev/USBtty0に接続させ、ボーレートが9600か4800かを勝手に判断して4800で接続してくれます。
設定画面が現れました。
個人的に一番変更したかったのが7番のBeacon commentである「PomTracker mini.Listening 29.30MHz FM」の部分、もう本来のPomTracker miniで使われているGPS受信モジュールではないのでPomTracker miniを名乗るのはどうかと思い、PomTracker miniの表記は削除し、「Listening 29.30MHz」の表示だけとさせていただきました。
GPSモジュールと(旧)PomTracker miniの基盤を接続します。
これをタカチのケースに入れますが、GPSモジュールを付けた分今までのタカチのケースに入らなくなってしまいましたので、私はGPSモジュールの部分だけ別のケースに入れました。
さて、3〜4年間放置していたAPRSセットですが、そのうちのトランシーバー部分であるKENWOODのTM-201のメモリー用電池が消耗しており、電源を切ったら勝手に145.00MHzに戻ってしまう状態になってました。
これではうっかりすると145.00MHzでAPRSビーコンを出してしまい、大顰蹙を買ってしまうことになりますのでメモリー電池の交換です。
写真のように直付けみたいな状態でしたので、CR2032用のホルダーに入れ替えました。
念のため、上蓋に接触するのを防ぐため、上蓋の裏側にはビニールテープを貼り、さらに電池の上には秋月のパーツが入っていたビニール袋を乗せました。
ちなみに、実は当初間違って電池のストッパー(?)のない物を秋月で注文してしまい、
電池を入れるとこんな状態↓になってしまい
泣く泣く須坂市の神戸無線さんへ電池ホルダーを買いに走ったのでした・・・・・。
さて、念のため自宅シャックからAPRSセットのトランシーバーにGPを繋ぎ、ビーコンが出ているのを確認し、いざモービルに設置!
長い道のりで色々ありましたが、めでたくAPRS復活となりました。
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コメント一覧
今日は。
JA6JLZと申します。いやー、POMトラッカーが壊れているのを知らず、今年の5月から久し振りにGoogleのaprsを見て愕然としました。止まっています。オマケにi-Gateも止まっています。netやらAIで問い合わせたりして、貴局の記事を見つけて読ませていただきました。何か再開には
遠い道のりのような気がしてきました。
POMとトランシーバを繋いでいるAFの信号をオシロで見ても発信確認の時のLEDは点灯しますが、観測できません。
さて代替品の件ですが、従来のPOMの4800bpsに自動的に判別して切り替えるgpsもある様にAIは回答していました。
貴局為されたようなことは私には無理なような気もしますので、何んとか復活できねように頑張ります。
貴局の記事はとても参考に成りました、有難うございました。