TS-690混変調対策やってみた

実は昨日のエントリーを投稿後、ふと思い出し、とある電子パーツショップに電話して2SK125の在庫を聞いてみた。

予想通り、在庫あり。

以前秋葉原行った時、半導体を扱ってる店で聞いてみるもやはり在庫無しとのことであきらめていたが、地方のパーツショップほどこのような廃版のパーツなど手に入るのではないか?と思って電話してみたら正解だったようだ。

そして本日早速TS-690Sの混変調対策改造に取り掛かる。

もちろんJI3KDH局 の記事を参考にする。
そしてJI3KDH局の記事をもう一度よく見ると、「CQ誌1993年8月号」が元記事とのこと。
元々CQ誌の記事にあった改造だということは知っていたが、何年何月号かまではわからなかった。
念のため自宅の本棚を見てみると、なんとしっかりその号があるではないか!
それも開きながら作業を開始した。

用意するもの。
・2SK125 2本。できれば予備として5本くらいあった方がいいだろう。
・30Wくらいの半田ゴテ。(60W以上の物は使わないこと)
・半田吸い取り線(吸い取り器は不可)
・ラジオペンチ・ニッパー・ピンセット
・ テスター

まずは下のカバーを外す。

IMGP1511.jpg

下側の8.83MHzのフィルター(オプション)の付いているユニットを外す。
外して裏返しにした状態。
上下に注意し、凹んだ方を上にした場合、下の写真で丸で囲んだ部分が改造ポイントとなる。

IMGP1514.jpg

ズームアップ。

IMG_0254.jpg

このFETを半田吸い取り線で半田を吸い取りながら丁寧に外す。
半田ゴテを当て過ぎるとすぐにパターンが剥げてしまうので注意。
FETを外したのがこちら。

IMG_0257.jpg

この外した部分に2SK125を取り付ける。
足の長さがとても微妙なので注意すること。
また、くれぐれも半田ゴテを当て過ぎないこと。

IMG_0258.jpg

これであとは本体に戻すわけだが、FETの分が高くなってしまったので基盤をしっかりビス止めしようとするとゆがんでしまうので、このFET周辺のビスはできるだけ軽く止める方がいいだろう。
なお、モービルで使うような場合は振動でビスが緩んでしまうはずなので何らかの工夫が必要だろう。
いや、そもそもモービルで使うなら今はもっと小さくていいHF機があるのでそちらをお勧めする。

さて、一旦仮付けの状態でテストしてみると、・・・・・あれ?感度が下がってるorz
AIPを入れた方が感度がいいorz orz
もう一度基盤を外してチェックしてみるが、どうもパターンの半田が怪しいので、一旦FETを外して再度取り付け、そしてチェックするも、やはり感度が悪い。
もう一度FETの足回りの半田づけをし直して間違いないことを確認して再度チェックするが、やはりダメ。

んー、FETの不良か?

2つのFETのうちの1個を外し、そこに予備として買っておいたFETに入れ替る。
そしてもう一度半田付けチェック。
そうこうしているうちに半田ゴテの熱でパターンがダメになってきてしまった。
もうこれでデフォルトで付いていたチップ部品のFETには戻せない。
FETの足を付けることが出来なくなった部分については回路図を見ながらジャンパー線で繋いだ。
むしろこの方が丈夫そうかも。
念のためもう一度テスターで導通をチェック。
そしてまた仮付けの状態で受信チェックしてみると、ようやくOK。
今度はAIP ONで確実に感度が下がった(笑)
FETの不良だったのか、それともやはり半田付け不良だったのか不明だが、とりあえずOK。

仮付けの状態から完全に元に戻し、改めて受信チェックしてみた。
混変調については・・・・・確かに・・・・・比較するものがないので何とも言えない(苦笑)
ただ、この改造を試された各サイトのオーナー氏によれば、高級機並かそれ以上に変わっているらしいので、これで良しとしよう。

さて、あとはDSP-100とかあればこのTS-690SもTS-950SDX並になる!・・・・・かもよっ!!!

【おやくそく】上記の改造方法で筆者は「たまたま」うまくいきました。しかし、TS-690のロットによってはうまくいかないばかりか、最悪の場合は取り返しのつかないくらい修理不能になるほどダメージを与えるかもしれません。そうなっても筆者は一切責任は取れませんのでご了承ください。

TS-690S

Posted by JR0GFM