145.00MHz FOXハンティング(無変調モービル捜索)

上越地区で2mに出られている方ならよくご存じかと思いますが、長らく朝と晩のほぼ決まった時間に145.00MHzにて無変調垂れ流しで移動していたモービル局をようやく発見、そして厳重注意となりました。
毎日毎日朝と晩の通勤時間に無変調が発生。
どうやらマイクのPTTが入ったままの状態であるのに気付かない様子。
というか、PTTが壊れているのか時折停波するという状態。
なので、車のエンジンがかかれば自動的に電波が出始め、帰宅して車庫入れのバックのアラーム音がしてエンジンが切れれば電波も切れるのでこれがまた質が悪い。
私が気付いたのは少なくとも昨年の秋ころからでして、ひょっとしたらその前からずっと出ていたのかもしれません。
家を出ると思われる朝と、帰宅したと思われる夕方の電波の強さと言うのがこれまたかなり強く、どうもウチの近所みたい。
これは有る意味自分が見つけなければいけないような気がして、時間のある時は出来るだけ捜索に出掛けていたのでした。
まず、電波の強さから勤務先は上越か?と思ったのですが、JR0BAQ局のレポートによれば上越にしては弱いとの事。
ならば長野県信濃町辺り???
というわけで、まず第一回捜索は長野方面に向かう事から始めました。
しかし、妙高高原田口付近にさしかかったらだんだんと弱くなってきます。
長野方面じゃなさそう・・・。
というわけで、一旦この時は諦め。
これが今年1月頃だったでしょうか。
上越で弱い、妙高高原でも弱いとなると、山を越えて国道292号線沿いか?ということで、第二回捜索はR292方面に向かいましたが、向かっている途中で停波。
いつもならしばらくすればまた電波が出てくるのですが、この時ばかりはなかなか出てこなく、諦めてそのまま帰宅。
しかし、家で聞いてたら間も無くしてまた電波が出てきて、再度出動しようとしたらどうやら帰宅の車庫入れの音が聞こえてきて、そのまま停波。
これが2月頃だったか。
そして、帰宅の車庫入時にはかなり強力なので、思い当たるローカル局宅前を張って見ようと思って出動した第3回捜索。
しかし、電波が出ている最中でありながら各ローカル局宅前にはすでにアンテナのついた車があるのでローカル局ではなさそう。
それも2月頃。
そして今日、夕方自宅にて145.00MHzを聞いていると、また例によっていつもの無変調が出てきました。
今日こそ見つけてやるぞ!ってなわけで第4回捜索を開始。
とりあえずは上越方面に向かってみます。
中郷ICを過ぎてしばらく行くと上越方面が開けるので、ここで信号が強くなれば間違いなく上越です。
弱くなれば長野方面かR292となるでしょう。
で、中郷ICを過ぎてみても信号は弱いまま。
R292か長野方面かぁ・・・・。
この状態だと一人で探すのは厳しいので、先ほどまで10mFMでQSOしていたMr,K.G氏(仮名)を10mFMで呼び出し、協力を要請。
Mr,K.G氏は固定からなのでモービルが動いているか停っているかがよく分かります。
そのままR292に向かおうかと迷いつつも、とりあえず一旦長野方面に向かいながらMr,K.G氏と連絡を取りあって捜索。
そこで、Mr,K.G氏の口から重大なヒントが!
「いつも、かなり強くなってるのが途中で急に弱くなる時があるから妙高高原のトンネルに入ってるんじゃないかって思うんだけど・・・」
そこでハッ!と気付きました。
長野方面で間違いなかったのです。
第1回捜索の時、妙高高原で弱くなったのはおそらく妙高高原のトンネルか、または野尻のトンネルだったのではないでしょうか。
あの時諦めずにそのまま長野方面に向かってれば・・・。
これで長野方面で間違いないと確信し、そのまま長野妙高高原方面に向かいました。
信号は確かにだんだんと強くなってきます。
持ってきたハンディ機のSWを入れて信号強度をチェックをすれば、パサパサと小さなQSBはあるものの、ほぼフルスケールです。
Mr,K.G氏も「ATTを入れていても十分強い」とのこと。
多分この辺ですれ違うだろうとアンテナの付いた対向車をチェックします。
しかし、それらしき車は分からず、さらにそのまま信号は弱くなっていくではないですか。
気付かないまますれ違ってしまったようです・・・。
慌ててUターンし、上越方面に向かいました。
しばらくするとMr,K.G氏曰く「停っている」とのこと。
信号待ちか?と思いながら先のそのまた先の信号を注意してみてみるものの全部青。
しかし、なかなか動き出さない様子で、信号待ちにしては長い。
そうこうしているうちに先ほどの中郷IC付近まで来ると、ハンディ機でもものすごい強力に入感してきます。
すぐ側にスタンドがあるので「給油か!?」と思い、二軒あるスタンドのうち一軒はお客さんが誰もいない、しかしもう一軒のスタンドには大型車が一台、普通車が3〜4台給油中なんですが、大型車が邪魔して奥のクルマがよく見えない。
スタンドの前に停車し、様子をうかがいます。
すると、スピーカーから「うぇーい!」(?)というスタンドの兄ちゃん独特の声と目の前のスタンドの兄ちゃんの声がシンクロ。
間違いない!!!
しかし、肝心のアンテナを付けたクルマが全く分かりません。
焦っている所に、スピーカーからは料金支払いの声が。
よく見るとその中の一台が現在支払い中と思われ、店員さんが窓からお金らしきものを受け取っています。
そのうちに「ありぃしたぁ〜」の声と同時にその車は動き出します。
あの車で間違いないと確信し、スタンドから出ようとするそのクルマに駆け寄り「すいませ〜ん」と一声。
しかし、この時点でもこの車のアンテナは確認できていません。
「すいません、アマチュア無線やってないですか?」と声をかけると「いや、今はやってないよ、無線機だってこんな所にあるし」と言いつつ、左斜め後ろに延ばした手の先には電源の入った2m/430のモービル機があり、よく見ると送信状態になっている!
そしてさらに、短いアンテナがほぼ倒れた状態で取付けてあるのも確認。
どうやらこの時に電源を切ったかそれともマイクに触って送信が切れた状態になった模様。
「今送信状態になってましたよね?PTTが壊れているんじゃないですか?お宅が仕事に行かれる朝と晩の決まった時間に無変調が出てるんですよ。」
「えぇぇぇー!?」
「去年辺りからずっと出てるんですよ」
「いやぁ、それはすいませんでした。今電源切りましたんで・・・」
「気をつけてください」
「すいません、ありがとうございました」
というわけで、長い事145.00MHzにおいて各局に多大なる迷惑をかけていた無変調垂れ流し局にようやく気付いてもらえました。
長期戦になるかと思ったんですが、意外にも早く見つかりました。
これもひとえにMr,K.G氏のおかげです。
氏の協力が無ければまだまだ翻弄され続けていたでしょう。

General

Posted by JR0GFM