複式電鍵デビュー
以前から興味のあった複式電鍵を入手することができた。
複式電鍵は、日本ではハイモンド社やGHDキー社から出ているが、どれも高価でちょっと手を出しにくい。
そんな中、オークションでJA1CQJ局が制作された複式電鍵Soleilを見つけ、めでたく落札。
商品はすぐに届いた。開けてみるとそれはとても手作りとは思えないくらい精巧にできている。
大理石や真鍮の加工はそれなりの機械がそろってないとできないのではないだろうか?
バネの部分は板バネを使用しており、その強さも調整できる。
さて、縦振れやエレキーパドルの接点の間隔の調整は、名刺一枚が挟まる程度で調整を行っていたが、複式電鍵の場合はどうなるのだろう?バネの強さはどれくらいにすれば???
そんな手探りの状態で、とりあえず自分が打ちやすいんじゃないか?と思うように調整してみた。
無線機に繋ぎ、送信はせずにトーンだけで打ってみたが、最初はエレキーの癖がどうしても出てしまう。
そこで思い切って、普段エレキーでは左手で打っているのだがこの複式電鍵は右手で打ってみることにした。
すると、左手で打つよりはそれほどエレキーの癖は出ない。しかしまだまだ綺麗な符号を打つことは難しい。
接点の間隔やバネの強さの調整を繰り返しながら、なんとかまともな符号が打てるようになってきた。
そこで、思い切って3.5MHzでCQホレなど出してみた。
最初は緊張して思うような符号にならなかったりもしたが、できるだけあせらず落ち着いて打つようにすればいいようだ。
しかし、本来縦振れよりも早く打てるはずの複式電鍵であるが、今のところ縦振れよりもスピードは遅く、早く打とうとすれば符号にならなくなる。
きっとこれも練習次第で打てるようになるのだろう。
打鍵の感想だが、後にも先にも複式電鍵はこれしか触ったことがないので、どれと比べてということは言えないが、ただ一つ言えるのは、初心者の自分でも数十分練習しただけで交信に耐え得る符号が打てるようになったことは良いのではないだろうか。
しかし、ここで仮にハイモンドなりGHDなりの複式電鍵を使ったところで、打鍵感覚がずっと良くてさらに綺麗な符号が打てるとは思えない。おそらくこのSoleilは大変良くできているのだと思う。
一つだけ難を言えば、少々軽いのかもしれない。
これは手持ちのBencherのJA-2と比べての話しなので、JA-2の感覚で打つとキーが動いてしまう。
台座にシリコンゴムが貼られており、机の上でも動きにくくなっているが、筆者の机は古く少々ざらついているためやはりどうしても打っている時にちょっと動く。
そこで、カー用品店に行って、ダッシュボードの上に物が置けるようになるというすべり止めマットを買ってきて、それを敷いて使ってみるとこれが実に具合が良い。
多少強くパドルを動かしてもびくともしなくなった。
その状態で打ってみると、うん、確かに打ち心地は格段に上がった。
しばらくはこれで電信を楽しみたいと思う。
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