NASA 72GX-IIの歯抜け無し改造

NASAの水晶と周波数の関係についてわかったところで、72GX-IIの歯抜け無し改造を行いました。

必要な水晶は前エントリーに書いた通りの以下の水晶となります。

◆親石
38.840MHz
38.880MHz
38.920MHz
38.960MHz

◆小石
10.605MHz(送信用)
10.150MHz(受信用)

なお、以前に改造した時に38.890MHzと38.920MHzの水晶を使ってますので、このうち38.920MHzが手持ちありということで、上記の水晶から38.920MHzを除いた5個の水晶をアズマ無線工業さんに発注しました。
1個1,500円で入金確認後2日で届きました(早っ!)

こちらが届いた水晶です。

今回は72GX-IIの送信用と受信用の小石も差し替える必要がありますので、その為には親石が乗っている2Fと3Fの基盤が邪魔となります。
まずは、本体上下のカバーを外し、2Fと3Fの基盤をとめているナットを押さえ、下の写真の赤丸の部分のビスを回すと親石の基盤が外れます。

基盤が外れたらその下にある受信用の石を差し替えます。
順番は下記の通りです。

10.140MHz→10.140MHz(そのまま)
10.160MHz→10.150MHz(新規)
10.170MHz→10.160MHz(隣から差し替え)
10.180MHz→10.170MHz(隣から差し替え)

次に送信用の小石を差し替えます。

10.595MHz→10.595MHz(そのまま)
10.615MHz→10.605MHz(新規)
10.625MHz→10.615MHz(隣から差し替え)
10.635MHz→10.625MHz(隣から差し替え)

そして、親石用の基盤をまたナットとビスで留め、親石を差し替えます。
私の場合はBAND切り替えスイッチで言うところのX.Cバンドを28MHzにしていますので、3Fの基盤に水晶を差していきます。

全ての72GX-IIがどうかはわかりませんが、おそらく基盤を留めている(先ほど外した)ナットからいちばん遠いソケットから周波数の低い順になっているようです。

デフォルトで刺さっている水晶からの差し替え順です。

37.900MHz→38.840MHz
37.950MHz→38.880MHz
38.000MHz→38.920MHz
38.050MHz→38.960MHz
38.100MHz→なし
38.150MHz→なし

調整については以前書いたこちらのエントリーをご参考下さい。

また、CB帯で電波が出ないよう、必ずCB帯送信禁止化させてください。

NASA 72GX IIに27MHz帯を送信禁止に改造してみた

これで28.215MHzから28.365MHzまで歯抜け無しでカバーでき、10chが28.305MHzとなるので、各chと周波数が一目で解るようになりました。
ただし、28.355MHzはQRP局の呼出周波数であり、28.365MHzはSSBの周波数となりますので、それらの周波数は避けて使うことになります。

今回、送信用と受信用の小石を差し替えてますので、28MHz AMに関しては大変使い勝手のよい無線機となったわけですが、CB帯については無線機のch表示と実際のchが違ってきます。
基本的には、コンディションチェックに違法ビーコン局の集まり(笑)である違法CB4ch(27.005MHz)が聞ければよいので、このままCBに切り替えて4chに合わせればワイルドなおっさん達の声が聞こえてきます。
その他のchについては調べていませんので、もし必要なら計算してみてください。

お約束:製造ロットによってはこのようにいかない場合もあるかもしれません。最悪の場合は無線機を壊す可能性もあります。改造を行う場合は回路図と実際の本体とをよく見比べることをお勧めします。うまくいかなかったり壊れたりしても私は一切責任は負いません。改造はあくまでも自己責任で。