NASA 72GX(72GX-II)の水晶と周波数の関係

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NASAのCB機には俗に小石と呼ばれる送信用と受信用の水晶がそれぞれ4個ずつ、そして親石と呼ばれる水晶が入ってます。
これをロータリースイッチでガチャガチャ切り替えて周波数を決めているのですが、28MHzに改造するにはこの水晶と周波数の関係について理解しなければなりません。

簡単な表を作ってみました。

まずはNASAのデフォルトのCB帯(1F)の水晶と周波数構成です。

10.635MHz(送信)
10.180MHz(受信)
10.625MHz(送信)
10.170MHz(受信)
10.615MHz(送信)
10.160MHz(受信)
10.595MHz(送信)
10.140MHz(受信)
37.600MHz 26.965MHz(1ch) 26.975MHz(2ch) 26.985MHz(3ch) 27.005MHz(4ch)
37.650MHz 27.015MHz(5ch) 27.025MHz(6ch) 27.035MHz(7ch) 27.055MHz(8ch)
37.700MHz 27.065MHz(9ch) 27.075MHz(10ch) 27.085MHz(11ch) 27.105MHz(12ch)
37.750MHz 27.115MHz(13ch) 27.125MHz(14ch) 27.135MHz(15ch) 27.155MHz(16ch)
37.800MHz 27.165MHz(17ch) 27.175MHz(18ch) 27.185MHz(19ch) 27.205MHz(20ch)
37.850MHz 27.215MHz(21ch) 27.225MHz(22ch) 27.235MHz(・ch) 27.255MHz(23ch)

この表からもわかるように、親石1個から小石4個分の4チャンネルを切り替えていることになります。
計算方法としては、「親石 – 小石(送信) = 周波数」となります。


37.600 – 10.635 = 26.965 といことになります。

また、送信用と受信用の各小石の周波数が違うのは、受信用は第二中間周波数455kHzを引いた周波数となり、例えば、受信用10.180に0.455を足すと10.635になるという仕組みです。

以前改造した時は38.890MHzと38.920MHzの水晶に差し替えました。
これで計算すると。

10.635MHz(送信)
10.180MHz(受信)
10.625MHz(送信)
10.170MHz(受信)
10.615MHz(送信)
10.160MHz(受信)
10.595MHz(送信)
10.140MHz(受信)
38.890MHz 28.255MHz(1ch) 28.265MHz(2ch) 28.275MHz(3ch) 28.295MHz(4ch)
38.920MHz 28.285MHz(5ch) 28.295MHz(6ch) 28.305MHz(7ch) 28.325MHz(8ch)

このように、28.255MHz〜28.305MHzと28.325MHzを8chでカバーすることになりますが、28.295MHzが4chと6chに出てきてしまい、実質的には7ch、そしてメインである28.305MHzを除けば6chということになります。またさらに28.315MHzが歯抜けとなってしまいます。

そこで、28.20MHzくらいから28.35くらいまでの間を歯抜け無しで、そしてできれば10chあたりを28.305MHzにできればいいなと思い、計算してみました。

計算その1です。
Excelで計算してそのまんまキャプチャしました。
この場合、親石が38.850MHz、38.890MHz、38.930MHz、38.970MHzの4個と送信用10.595と受信用10.140の小石をそれぞれ10.605MHzと10.150MHzに入れ替えればOKのようです。

で、早速水晶を発注・・・・いや、ちょっと待てよ。
4chにあたる10.140を入れ替えてるわけだからCB帯4chが聞けなくなります。
これでは違法ビーコン(笑)によるコンディションチェックができません。

なので、再計算・・・。

4chとなる10.595(10.140)を元に計算すると28.245ならば38.84になります。
しかし、10.635、10.625、10.615それぞれ10kHz高くなってしまいますので、単純に10KHz低い水晶に差し替えます。
すると、必要になる小石が送信用10.605MHzとなり、受信用はそこから0.455を引いた10.150MHzとなります。
なので、全部で必要な水晶は以下の通りです。

◆親石
38.840MHz
38.880MHz
38.920MHz
38.960MHz

◆小石
10.605MHz(送信用)
10.150MHz(受信用)

以上の6個となります。

計算がかなり複雑怪奇になるかと思っていましたが、思ってたよりも単純でした。
次はいよいよ、NASA 72GX-IIの歯抜け無し改造に挑みたいと思います。