10mFM、9月の伝搬実験は能登半島別所岳から

毎年9月の第一土日に行われている10mFMの秋の伝搬実験ですが、昨年は富士山剣ヶ峰より運用しました。

今年もどこかの山の上から・・・と思っていましたが、あいにくの天気、しかも大雨という状況のため山岳運用はあきらめ、車で行って運用できるところをと思い、前から気になっていた能登半島の別所岳(石川県鳳珠郡穴水町)に向かいました。

実は別所岳に行くのは今回が3回目。

最初に訪れたのは5年前の2013年のCBの一斉移動日である秋のオンエアデイ(秋オン)でした。
この時はCBer各局とのアイボールのみで運用はせず。
お世話になった各局、ありがとうございました。

次に行ったのが2014年。七尾あたりで仕事があったのでそのついでに行って深夜に2mでCWをやろうという意味不明な運用でした。

さて、今回別所岳にしようと思ったきっかけというのが、先日の小蓮華山からの新潟CBロールコールにおいて、別所岳からチェックインしていただいたイシカワJA76局さんが「ほぼ全てのチェックイン局が聞こえる」とおっしゃってたことでした。

標高としても358mとそれほど高くない山でありながら、そこまで電波伝搬的に優れた場所であるならばこれは本格運用しない手はありません。

そこで今回の秋の10mFM伝搬実験にて別所岳という舞台を選んだ次第です。

 

朝10:30ころ家を出て、のんびり下道を走りながら夕方17時頃に別所岳到着。
なお、山頂の直前の道は舗装はしてあるもののかなり狭くなっており、大型のワンボックスなどでは両側の草木で傷だらけになるのでご注意を。

 

急いでアンテナ設置。
釣竿に添わせた電圧給電EndFedです。
運用が夜から翌日の朝であることと、朝には撤収するので、今回は山頂標をお借りしました。
もちろん他の登山者さんやキャンパーの方がいらしたりしたらこの設置方法は中止です。

一応給電部の高さは2mほどあります。

 

無事にアンテナを設置後、暗くなる前にCBをワッチ。

8chのボタンを押すと、超強力なCQを受信。

なんと、とうきょうAD88/9局でした。
お仕事でこちらに来られ、今夜は七尾市にて一泊とのこと。
さすがにAD88局も驚かれていたようです。
毎年5月の「大DXイベント」のお礼を含め、諸々のラグチューをさせていただきました。

夕日も沈み、あたりも暗くなってきましたので車内に入り、10mFMの開始です。

まずはJI0LQJ/0三島郡出雲崎町小木ノ城移動とご挨拶。
見通しで海上伝搬なので強力に入感しております。

その後、群馬県藤岡市みかぼ森林公園に移動されてる7M1QNJ/1局よりブレーク。
どうやら無事に白馬岳から南にかけての後立山連峰あたりの山々をいい感じに回折しているようです。

7M4HXT局が山梨県南都留郡鳴沢村に移動されており、別所岳から鳴沢村は北アルプスを斜めに横断し、そこから先は八ヶ岳と南アルプスの間を通ればいいのですがそのどちらかに引っかかったらちょっと厳しいか?と思われましたが、RS51/51とメーターは振れないまでも了解度5でQSO。HXT局は4エレクロス八木だったようでアンテナに助けられたようです。

22時過ぎ、LQJ局と上越市牧区のJR0BAQ局のQSOが聞こえ、QSO終了後に空き周波数に移動してRS53/53でQSO。
0エリアのギガヘルツコンテストが開催される旨を聞き、せっかくDJ-G7と1200MHzのヘンテナも持ってきたので参加してみることに。
ただし、外は真っ暗でイノシシの鳴き声?も聞こえるので、翌日朝からやってみることにしました。

翌朝、5時過ぎに起床し、バンド内をワッチすると7M1QNJ局と栃木県那須郡那須町に移動されてるJR1NVJ/1局とのラグチューが聞こえます。

コンディションの上がり下がりがあり、NVJ局はRS31〜41、時折メリット5で聞こえていますが、ラグチューするには厳しそう。

ブレークを入れてNVJ局とのコンタクトを試みると、何度かのやり取りの末、かろうじてRS41/41にてQSO。
アンテナは5エレのLFAを垂直に上げたもので、那須岳の西側斜面に向け、5〜10度の差で聞こえなくなってしまうという微妙なものでした。
確かに地図を見れば能登方面には思いっきり那須岳が鎮座しており、これではなんらかの回り込みや反射を狙うしかありません。
これはもうスリリングなものでした。

そろそろ撤収しようかどうしようかと迷いながら29.30MHzを聞いていると、秋田県八幡平移動のJG7JKO局のCQがRS41くらいで聞こえてきます。

7エリア!八幡平!!!

29.30から周波数を移ってもちゃんと聞こえていることを祈りながら指定した周波数に合わせると、しっかりと聞こえています。

しかし、JKO局にはかなり厳しい様子で、何度かのやり取りの末、ようやくRS41/31にてQSO。

飛びました。八幡平!

 

464km!

ほぼ海上伝搬であるのと佐渡島をうまくかすめているのでなんとかQSOに成功したものと思われます。
これがおそらく佐渡島が真ん中で引っかかってたとしたら多分出来なかったでしょう。

その後同じく八幡平移動のJL7MGT/7局ともRS51/41でQSO。
ご一緒に移動されてらしたのでしょうか。
なお、アンテナはデルタループとのことのようです(未確認)。

JKO局とは先日の岩木山移動の帰りに秋田県内を走行中に10mFMにてお相手いただきました。

 

八幡平と言えば・・・・・。

1996年の8月。ニイガタYS112局が八幡平で運用するという情報を聞き、それに合わせてこちらは妙高山に登り、無事にCB同士で妙高山(新潟県妙高村)と秋田県八幡平とのQSOに成功させたことがありました。
距離にして約415km。
あの当時はまだネットはおろか携帯電話すら普及してなかった頃で、出来るか出来ないかはわからないけど、妙高山からなら出来るという根拠のない自信だけを頼りに登ったのを覚えています。
YS112局から「2m行きましょう」と言われて2mのハンディで聞いてみるものの、おそらくYS112局は2mのモービル機から電波を出してみたと思われますが、そっちは何にも聞こえず。
市民ラジオのポテンシャルの高さを実感したものでした。

 

さて、9時過ぎにアンテナを撤収し、次はCBとギガヘルツコンテストへ。

CB 8chをワッチしつつ1200MHzで「CQギガヘルツコンテスト〜」。

1Wとヘンテナじゃなかなか新潟県内までは厳しいかな?と思いつつも、なんとか長岡市内局と3局QSO。

今日はこのくらいにしといてやろう・・・・・。

そして最後にCBにてニイガタA431局とイシカワJA76局とQSO。

先日の新潟CBロールコール参加のお礼をさせていただきました。

 

さすが能登半島の中心となる別所岳は伝搬的にとても面白い場所です。
南西から北、東にかけてはほぼ海上伝搬となりますが、南東方面などは北アルプスあたりをうまく回折させると面白い飛び方が楽しめそうです。
欲が出てくるもので、もうちょっといいアンテナでもう一回やってみたいなどと思っております。

 

番外編。

帰りの道中、Es発生の模様で、糸魚川市青海の親不知記念広場の展望台にてCBを広げます。

西方面がオープンしているようで3局ほどQSO。
場所が良いのか、強い局はSメーターで9まで振っていました。

 

29MHzFM

Callsign His RS My RS 移動地等
JI0LQJ/0 59 59 新潟県三島郡出雲崎町小木ノ城
7M1QNJ/1 51 51 群馬県藤岡市御荷鉾山森林公園
7M4HXT/1 51 51 山梨県南都留郡鳴沢村
JA9UEX/9 59 57 富山県小矢部市稲葉山
JR9QHW 59 59 富山県富山市固定
JR0BAQ 53 53 新潟県上越市牧区固定
JE9OUZ 59 59 富山県富山市固定
JR1NVJ/1 41 41 栃木県那須郡那須町
JE9EZD/9 59 59 富山県滑川市固定
JE0ANW/0 51 55 長野県北安曇郡池田町
JG7JKO/7 41 31 秋田県仙北市八幡平
JE9IJL 59 59 富山県中新川郡立山町
JL7MGT/7 51 41 秋田県仙北市八幡平
JF9ITT 51 53 福井県丹生郡越前町
JH9MFL/9 59 59 富山県富山市モービル
JE9ACZ/0 59 59 福井県福井市国見岳
JH9XUK/9 59 59 石川県七尾市城山

1200MHz

Callsign His RS My RS 運用地 その他
8N0400N/0 59 59 長岡市 ギガヘルツコンテスト
JA0POR/0 59 59 長岡市 ギガヘルツコンテスト
JH0EYA/0 59 59 長岡市 ギガヘルツコンテスト
JE6MGQ/9 51 51 石川県羽咋郡宝達志水町宝達山
JE9ACZ/9 51 51 福井市国見岳

市民ラジオ(別所岳)

Callsign His RS My RS 移動地等
とうきょうAD88 59 59 石川県七尾市
ニイガタA431 51 51 新潟県魚沼スカイライン
イシカワJA76 51 51 石川県金沢港

市民ラジオ(糸魚川市青海)

Callsign His RS My RS 移動地等
かまがりAA793 55 52 広島県呉市
ヤマグチLX16 53 52 山口県?
ヒョウゴTT314 59 54 兵庫県姫路市